【 たった4年で来店者数10倍 】 のハナシ
先日、テレビで放映されていたのですが、
2008年~2012年のたった4年間で、来店者数を約10倍にした店。
ご存知ですか・・・?
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答えは
誰もが良く知っている「ドン・キホーテ」
もっとも、来店者数全体が10倍になった訳ではなく、
外国人来店者(いわゆるインバウンド)のハナシです。
それでも2008年の4万人だったのが2012年には40万人。
来日した外国人の、二人に一人は来店していると 言うのですから驚かされます。
この、ドン・キホーテ、ただ単にCMを流しまくって 来店を増やした訳ではなさそうです。
インバウンドの責任者である、中村好明氏。
結構有名な方らしく、本を書いたり講演したりされているので、
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
☑考え方の根幹
この中村氏が話していることを聞くと、
■地域でドン・キホーテだけが一人勝ち!と言うのは あり得ない。
あったとしても、決して長続きはしない。
地域全体に集客があり、活性化されないと意味もないし 継続性もない。
■最終的には無論来店して貰うことが目的ではあるが、 それは、ホスピタリティの延長線上にあるものなので、 手段を目的化しても上手くはゆかない。
といったことを考えているようです。
☑具体的な手法
集客に悩んでいる観光地や近隣商店に集客ノウハウを提供しつつ、
自社が作った多言語の観光地図を置いて貰うのですが、 これが単なる地図ではなく、
専用タッチペン(施設で貸出し)を使うと、 各国の言語でその場所の説明がペンから流れます。
さらに、そのペンで「○○はどこですか?」「○○してもらえますか?」 程度の簡単な日常会話は指し示すだけで日本語訳が流れてくれるため、 商店やタクシーでの意思疎通が容易になるという物です。
これによって、行く予定のなかった博物館に興味を惹かれて訪れた外国人観光客が
インタビューを受けていました。
そして、店舗に来てくれた外国人に向けて、その国で流行している 商品については、
それぞれの国の言語で書かれた商品説明ポップで 表示するという細かさを見せます。
何万点もある商品の中でどうやってポップを付ける商品を選別しているかについては、
一万円の購入ごとに使える消費税分(500円)の割引券を各国言語ごとに配布して
「どこの国の人が」「何を購入したか」をチェックして決定しています。
見ていると、やはり国ごとに流行のおみやげに傾向があるようで、 同じ商品を買い物カゴに山盛り購入していましたので、ポップの効果は大きそうです。
とにかくこの中村氏という人は「やれることは何でもやる」という考えの人らしく、 その結果、全来店者数の30~50%が外国人が占める店舗もあるとのこと。
また、多くの外国人が「日本らしいおみやげ」として購入する、 抹茶味の菓子類の流行を作ったのも、ドン・キホーテの道頓堀店らしいです。
☑次の一手
ドン・キホーテの中でも、外国人来店者が少ないのが中国地方らしく、 今は中国地方にどうやって観光客を呼び込むか・・・について奔走 しています。
たぶん、今後も中村氏はマスコミに取り上げられることも多いでしょうから、 動向を注視したいと思っています。
☑最後に
余談ですが、恥ずかしながらこの文を書くまで、私はてっきり 「ドンキ・ホーテ」と思いこんでいました。 略称でも「ドンキ」って皆、言いますもんね~。