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新たな一歩 〜 グループインの背景とこれから

代表の丸山です。
本日、株式会社ラバブルマーケティンググループ(LMG)へのグループインが発表となりました。
プレスリリースはこちらから

ラバブルマーケティンググループは、2014年設立のデジタルマーケティング企業です。「人に地球に共感を」をパーパスに掲げ、SNSマーケティングやDX支援を展開しています。多様なマーケティングソリューションを提供し、インバウンドプロモーションやAI、Web3領域にも取り組んでいます。

表現が乏しいですが、“勢いのある会社”です。
そんな会社にグループインした事が今でも信じられないくらいです。

私としては、ユニオンネットが専門とするWeb制作・サイト運用・Web広告と親和性の高いSNS領域を強みとする組織へのグループインに胸が高鳴っています。

ラバブルマーケティンググループからのプレスリリースでは具体的な経緯や今後について記載できなかったので、その辺りをこの記事で詳しく書こうと思います。

目次

  1. ユニオンネットについて

    精鋭ぞろいの筋肉質な組織であり続ける

    経営者の理想を追求するよりも、クライアントの抱える課題に全力で応える

    組織の成長よりも個人の成長の方が早いため、組織を「箱」として捉える

  2. きっかけは「成長機会の創出」
  3. グループインによって生まれる変化

    サービス領域の拡大

    リソースの強化

  4. 今後について

 

1. ユニオンネットについて

まずは今のユニオンネットについて。

弊社はWeb制作会社です。
Web制作は労働集約型ビジネスにあたり、事業規模は労働力に比例し、個人の成長がサービスの品質に直結しやすい傾向があります。また人口減少にある日本では売り手市場のため、人材の確保が重要になります。反対に言えば人材さえ確保できれば、新規参入しやすいビジネスとも言えるでしょう。

競合が増えやすく希少価値を生み出しにくい中、私は以下の3つを経営指針としています。

  1. 精鋭ぞろいの筋肉質な組織であり続ける
  2. 経営者の理想を追求するよりも、クライアントの抱える課題に全力で応える
  3. 組織の成長よりも個人の成長の方が早いため、組織を「箱」として捉える

順を追って説明していきます。

 

精鋭ぞろいの筋肉質な組織であり続ける

これを重視しない企業はないでしょう。
ただ、私がデザイナーであるため、利益を残しづらい体質が品質の低下につながりやすく、売上主義の体質が自身の美学に反する気持ちを強く持っています。経営において売上・利益は何よりも重要ですが、品質はいちクリエイターとして常に気にかけているポイントです。

また、弊社の集客はコーポレートサイトからのお問い合わせと、既存顧客からのご紹介がメインです。
長年「ホームページ制作 大阪」などの検索に強く、業者選定時の候補にもよく挙げていただきます。商談は相見積やコンペが多く、提案内容やアウトプットを評価いただき、ご契約に繋がります。指名検索ではないため、会社としても目的に応じた幅広いアウトプットが求められ、その柔軟さが喜ばれるケースも非常に多いです。

このインバウンドセールスの型、営業活動のループを維持することが収益性を担保し、筋肉質な組織に繋がると考えています。

 

経営者の理想を追求するよりも、クライアントの抱える課題に全力で応える

弊社にはコーポレートサイトをはじめ、採用サイトやサービスサイトなど、様々なサイト制作のご相談をいただきます。
サイト制作に付随して、広告運用やコンテンツマーケティング、アクセス解析をはじめとするWebコンサルも行いますが、いずれもクライアントの課題解決には深い企業理解が必要であり、中期的な施策が求められます。

提案や行動には柔軟性が求められるため、現場の意思決定を最優先としています。
もちろん経営者として組織の在り方を示すこともありますが、サービス提供においては現場ファーストであることが最善だと常に考えています。

 

組織の成長よりも個人の成長の方が早いため、組織を「箱」として捉える

「組織の成長よりも個人の成長の方が早い。」

これは私がWeb制作会社を経営していく中で得た、私なりの持論です。
業態としてスケールしづらいことや終身雇用が難しいこと、私自身が業界のトップランカーを目指すよりも誰かにとってのちょうどいい存在でありたいという考えから来ています。採用や面談の場でもよく口にするフレーズで、一見ネガティブに感じるかもしれませんが、目線を揃えるのに非常に良い言語化だと感じています。

ただし、これは諦めではなく、組織として教育や仕組みを重視したい現れでもあります。
管理する人、仲介する人、行動する人、適材適所でスタッフが役割を全うする「強く、しなやかな箱」を目指すことが組織づくりだと思っています。

 

2. きっかけは「成長機会の創出」

当たり前ですが、グループインについては当初は全く検討していませんでした。

ただ、コロナショックを機に業界人口が増えたこと、生成AIの普及により制作価値が多様化していること、クライアントワークの現場から得られる現実を踏まえ、自分にしかできないアクションを起こす必然性を感じていました。
端的に言ってしまえば、事業の多角化であり、経営基盤の安定とも言えるでしょう。

弊社はWeb制作会社ですが、社内の仕事は新規のお問い合わせからの受託制作が4割、学校・教育業界サイトのWebコンサル・運営支援が4割、過去に制作したWebサイトの保守管理が2割で構成されています。Webコンサル・運営支援とサイトの保守管理はストック収益にあたるため、経営の屋台骨となっています。
スタッフも高知拠点を加えると40名以上となり、サービス領域を拡げるには十分な組織となりました。

一方で、クライアントが大きくなるに連れ、抱えている課題や求められるサービスも“制作以外”へと広がっていきます。表現を簡略化すると、クリエイティブとマーケティングでしょうか。

組織の在り方としては少数精鋭である方がクリエイティブに特化しやすく、規模が大きくなるほどにマーケティングに強くなりやすい傾向があるように感じています。

弊社のポジショニングを業界内で俯瞰すると、どちらにも偏らない堅実な企業だと自己分析しています。
ただ、このクリエイティブとマーケティングは相反するものではなく、下流工程から上流工程を設計するプロセスに過ぎません。組織としてもスタッフがキャリアパスを考える上でスペシャリストやゼネラリストの選択肢は多い方が良いと考えています。

私は、会社と個人の関係性は以下のような構図であるべきだと考えています。


参照:会社からの報酬は「給与」と「成長機会」|maruyaman

会社は業務のマネジメントや事業への成果を求め、個人は業務成果に応じた報酬や自身のスキルアップに繋がる成長機会を求めています。会社と個人はWin-Winの関係性であり、その実現に向け会社は個人を「評価」する義務があり、個人は会社へ「アピール」する必要があります。

Web制作会社でスタッフが40名を超え、この構図を維持するには既存事業の強化や新規事業の開拓、組織としての継続的な成長が必要だと実感しています。
何よりスタッフ個人にとっては、1つの会社で経験を重ねると評価の限界を迎えたり、アピールする機会が無くなったりするのは、この成長機会がないことに起因していると考えています。

先述した「組織の成長よりも個人の成長の方が早い」の考えに嘘はありませんが、それを免罪符とせず、成長ステージを押し上げる重要性を実感したのは、グループインが選択肢の1つになったきっかけと言えるでしょう。

 

3. グループインによって生まれる変化

グループインに至った背景には、成長機会の他にも多くの要因があります。
全てをここで語ることは難しいですが、期待するシナジーは「サービス領域の拡大」と「リソースの強化」があります。

 

サービス領域の拡大

Webサイトを起点に顧客接点やタッチポイントを設計し、成果に繋げていくのが弊社のサービスです。近年では情報の受発信においてWebサイトだけでなく、SNSもBtoC・BtoBを問わず外せない要素となっています。

企業やサービスのブランドデザインを担ってきた私たちにとって、エンドユーザーや消費者に届くSNS領域のコンテンツまで設計できることは、「誰に、何を、どのように伝えるか」というコミュニケーションデザインへと拡がる可能性を感じています。

AIの実用化により、制作・開発環境に大きな変化が訪れました。これは今後も加速すると考えられますが、表現に捉われずWebコンテンツの原点として、リアルとデジタルの横断に立ち帰りたいと思っています。

 

リソースの強化

人的リソースだけではなく、グループ会社各社はいずれも弊社が得意とする専門領域外のサービスを提供されています。
SNS、DX、SaaSと分野外の知見が得られることは、クライアントワークをメインとする弊社にとっては大変有難く、クライアントの課題解決への一手が増えることにつながります。

また、グループ内に事業会社としてのノウハウを保有していることは、組織づくりにおいても多くの学びがあります。制作会社、事業会社、お互いの良さを活かした組織づくりを模索していきたいと考えています。

もちろん上場企業へグループインすることで、資本や信用力も確保され、財務基盤が安定することも大きな変化と言えるでしょう。私自身は事業の意思決定に、凄腕のサポーターが加わっていただけることが心強い限りです。

 

4. 今後について

ユニオンネットは2004年に創業し、2017年に私が先代から事業承継しました。
そして、2024年にラバブルマーケティンググループへとグループインします。

私に対しては株主という立場上、上場会社へのグループインには様々な憶測が飛び交いやすいと思います。1つ明示しておきたいのは、生成AIの煽りや競争に疲れたわけではありません。

先代から引き継いだ会社を今後より繁栄させていくためにどうすれば良いか考えた結論が今回のグループインに至ったまでです。なので、もちろん代表は継続します。

この決断ができたことには、業績が好調だったこともありますが、何よりも「今のメンバーだから」です。これは先日行った全体総会でも発言したことですが、私は今のユニオンネットメンバーが史上最も精鋭だと感じています。

こう言ってしまうと良くないかもしれませんが、数年前では考えられない選択でした。上場企業へのグループインをビジネスチャンスと捉え、ポジティブに行動していくことが想像できたのは今のメンバーである事が大きいです。

また、グループ内のコムニコも一度プロバイダーサービスのニフティの傘下となり、数年後にMBOした経緯があります。グループインの話を進める中で私が決断を迷っていた時、ラバブルマーケティンググループの林社長が「ニフティの傘下に入ろうと考えた時に、私も丸山さんのような気持ちになったのを思い出しました。」と言ってくださったのは印象的でした。

あと、普通にコムニコは昔から知っていた会社で、SNS好きな私は一時期転職したいとも思っていました

先のことは誰にもわからないし、
変わらない環境なんてものはありません。

スタッフ1人ひとりが長く活躍でき、繁栄し続ける強くしなやかな箱でありたい。
良い変化を生み出し、クリエイティブからPRまで内製する事業パートナーを目指していきたい。

今はそう考えています。

先代の頃から考えると、今回のグループインは第3期といったところでしょうか。
ジョジョで言えば承太郎、ハイキューで言えば白鳥沢との決勝戦、呪術廻戦で言えば死滅回遊。

みんながハマるところです。

映画も2より3の方が面白いことが多いので、これからのユニオンネットもきっとおもしろくなるはずです。

まずは、自社サイトリニューアルかな〜

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